「生ハムはいつ食べてもおいしい」と思っているのは私だけではないと思います。始めて生ハムを食べたときにはそのおいしさに感激しました。
今ではスーパーマーケットでも気軽に買えるようになりました。しかもいろいろな種類を売っています。
好きなので時々購入していますが、ちょっと調べてみたら私の勘違いが判明しました。ハモンと安い生ハム…だと思っていたのですが、ラックスハムと表示されていました。

「三大生ハム」はイタリアのプロシュート・ディ・パルマとスペインのハモン・セラーノ、それから中国の金華ハムだそうです。ラックスハムって何だろう?
プロシュート、ハモン、それからラックスの基本情報
金華ハムは、私にあまり縁がないので身近な生ハムに絞りました。
プロシュートの基本情報
プロシュートの本名は「プロシュート・クルード」。イタリアの生ハムです。産地によって「プロシュート・ディ・パルマ」「サンダニエレ・プロシュート」をはじめいろいろあるようです。
昔、メロンなどのフルーツにのせておしゃれに出てきて目を見張ったのを覚えています。日本のちょっとおしゃれなレストランで出されるようになって、生ハムが有名になったのではないでしょうか。
私と生ハムの出合いは、間違いなくプロシュートです。その時にはプロシュートなんて言葉は知らず「生ハム」でしたが。
ただし、本物のプロシュートは生産地や熟成期間がしっかりと指定されているのです。日本では生ハム=プロシュートの感じがありますが、大きな間違いですね。
柔らかい食感です。肉を皮付きのままで塩漬けし、熟成させるようです。皮付きで塩漬けなので塩味もやさしいです。
ハモンの基本情報
スペインで作られる生ハムです。「ハモン・セラーノ」や「ハモン・イベリコ」があります。
皮を剥いで塩漬けし熟成させているため塩分が強めです。プロシュートに比べて色も濃いし固めです。

上の写真はスペインの生ハム屋さんの店先。生ハムが天井からたくさんぶら下がっていました!圧巻です。こういう生ハム店がたくさんありました。

ラックスハムの基本情報
ラックスハムという名前は日本ではあまり知られていません。ドイツの製法で作られた生ハムのようです。塩漬け肉を25度以下の低温で燻製するのが特徴。
ラックスハムは燻製するけれども、プロシュートやハモンは乾燥・熟成なのでそこが大きく違うようです。
色はハモンほど濃くないので、見かけはプロシュートに似ています。
日本のスーパーの生ハム事情
私がよく行くスーパーで見てみると、ハモンという名前はちゃんとスペイン産のものについていました。

問題はラックスとプロシュートです。表には「プロシュート」と書いてありながら裏の表示を見ると「ラックス」となっているものもあって驚きました。ラックスはドイツ風の製法の生ハムをいうのだと思いますが、プロシュートとラックスを販売メーカーが混同してはいけません。
あまり名前を知られていないはずの「ラックスハム」が、実はスーパーマーケットの生ハムの主流でした。私が見た範囲では、7割くらいが「ラックスハム」の表示で、2割が「ハモン」、1割が「プロシュート」という感じだったように思います。

私は、ハモンがおいしいと思っていて、でも値段が高いと感じていました。しかしながら生ハムの中で一番高いのはプロシュートでした。そして、全体的に安めなのがラックスハム。(私は、ラックスハムは安いプロシュートだと思っていました。)
日本産のラックスハムがあるのは製法を示しているのだとしたらいいのだと思います。でも、だったら「生ハム」にしておいてもよいのではないでしょうか。燻製しているかどうかで区別しているのであるのなら「ラックスハム」も納得ですが、そこまで詳しくは分かりませんでした。
ちなみに、「ラックス」はドイツ語で「鮭」のことだそうで、鮭の色に似ているところからこの名がついたのだとか。
つまり…
日本のスーパーマーケットで気軽に買えるのはラックスハムだということです。燻製の香りがするものとしないものがあるようには思いますが、味としてはあまり気になりません。
安いプロシュートは要注意ということになります。表示に偽りありの可能性が大きいです。
プロシュートと生ハムの盛り合わせを扱っているレストランに行ったことがありますが、そういう場でじっくりと味わいたいものです。
ちなみに、スペインに旅行に行ったときにはスーパーマケットにハモンがたくさん並んでいました。プロシュートやラックスハムがあったかは見てきませんでしたが。
おまけ 生ハムの食べ方
一番手軽なのは生野菜の上にのせて生ハムの塩気でサラダを食べる方法です。手間いらずでしかもおいしいので一番よくやる食べ方です。
健康によくなさそうな気がするけれどもチーズと組み合わせるのもおいしいです。クリームチーズを生ハムで巻くとおしゃれなオードブル風?になります。
豚肉の切り身に生ハムをのせ、小麦粉をはたいて焼きます。始めて知ったときには「生ハムを焼くなんて!」と驚きましたがおいしいです。「サルティンボッカ」といいます。フレッシュトマトをちょっと炒めてソースを作ってかけるのが我が家の定番です。
写真がなくてごめんなさい。特にサルティンボッカは、いつかこのblogに載せようと思っています。
おまけのおまけ イタリア産生ハムのピンチ!
6月3日のNHK NESSWEBにイタリア産の生ハムが輸入できない事態になっているとありました!
イタリアで今年(2022年)1月にブタの伝染病(アフリカ豚熱)が確認されたことを受けて輸入停止になっているということ。
お店も在庫がなくなったら販売停止にせざるを得ない!困ったことです。
コメント